最初に感じたことは、仕事と結婚・出産のどれが原因で、どれが結果なのかがはっきりしていないということです。たとえば、ある論文には「女性が子どもを産まなくなったのは仕事をしているためである」と書かれていますが、別の論文には「女性が仕事を辞めるのは子どもを産んだためである」と書いてあるのです。確かに、因果関係は単純では無いと思いますが、女性が何を目的に色々な意思決定をしているのかが、ほとんどブラックボックスの状態でした。そこで今回の研究では、女性の労働と結婚をめぐる問題を、「制約条件は何で、何を最大化していて、その結果見られる行動とは何なのか」という経済学の最大化問題に帰着させてみようと考えました。